予算作成のポイント-因数分解と目標-

みなさん、こんにちは。

そろそろ翌期の予算を作成する時期になりました!

社会福祉法人は、通常、3月に翌期の予算承認を行います。

4月からは新事業年度になり、承認された予算を前提に活動するためです。

予算を作成する際に、前期に作った予算をそのままとか、実績をそのままとかで作成していませんか?

実績値も目安のひとつですが、次にどう手を打つべきかまではわからないですよね?

経営に活かしてこその予算。

効果的な予算作成をしたいところです。

予算の作成のポイント

そこで、「因数分解」と「目標」の考え方が役立ちます。

「因数分解」して「目標」の概念を採り入れる。

歴史的には、1900年初めにアメリカの自動車会社フォードが「目標」の考えを採り入れた管理法を導入し、大成功を収めました(正確には、標準化(=目標のこと)し、大量生産を実現させた)。

従来の、勘や経験だけの手法だと頭打ちだったのです。

大成功を収めるため、「目標」を採り入れるべしですね!

収入の予算作成の考え方

㊟社会福祉法人の予算は、資金収支で作成するので、ここでは収入としています。
収入と売上は厳密には別概念ですが、ここでは同義としています。

仮に、来期の目標は、売上5000万円だ!と決めても、どう取り組めばよいかまではわかりませんね。

社会福祉法人の収入は、介護であれば、介護保険収益。

介護保険収入を、まず因数分解しましょう。

売上=単価×数量に当てはめてみると、

介護保険収入=㋐単価×㋑延べ利用者数

㋐予算作成の売上単価は?

簡単には、直近月の国保連請求額をその月の延べ利用者数で割ると算出できますね。

来期に、新たな加算をとる予定あれば、その加算を加味する方がより現実的な数字になりますね。

現実的であれば、資金繰りの予測も正確になり、経営上、手を打つタイミングがわかります。

㋑予算作成の数量は?

延べ利用者数は、日々の利用者数を1ヶ月分合計したものです。毎日2人で31日なら、2人×31日=62人日ですね。

延べ利用者数=日数×平均利用者数とも言えるでしょう。
変形させて、
=日数×定員数×(平均利用者数/日÷定員数)
=日数×定員数×稼働率
となりました。

稼働率とは、定員に対してどのくらい利用しているかを示す指標です。満員なら、100%ということですね。

「目標」を採り入れよう!

ここまでをまとめると、

介護保険収入=単価×(日数×定員数×稼働率)となりました。

このうち、変更できる項目が一つあります。

稼働率の部分です(他は全て決まった数字。変えられない前提)。

稼働率の目標値を決めて、予算の収入を計算してみましょう。

予算を作ったら、毎月の実績が、目標の稼働率を上回るかどうか。

率から人数を逆算することもできるので、「今月はあと〇人・・・」と具体的にアプローチできるようになります。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

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