みなさん、こんにちは。
予算を作る際に、「目標」を採り入れましょう!と以前書かせていただきました。
「目標」も厳し過ぎると、意味がないものになる可能性が高いですよね。
そういう私も、挫折経験があります。若かりし頃、意気込んで毎日10キロ走ろうとしたら、初日で挫折しました。空回り以外の何ものでもありません。
「これならできる!」という塩梅が重要です。
予算に話を戻せば、損益分岐点分析という手法を使うと、その塩梅を調整できます。
損益分岐点分析とは
損益分岐点とは、「収支トントンになる売上高」をいいます。
それぞれの拠点が売上どのくらいなら収支トントンになるかご存知ですか?
損益分岐点分析を行うには
経費を、2つのグループに分けます。
変動費と固定費です。
変動費とは、売上が増減に比例して増減する費用です。例えば、社会福祉法人で言えば、給食費でしょうか。利用者さんが増えると、食事が増える。売上も増える。
もう一つの固定費とは、売上の増減に比例しない費用です。例えば、家賃がわかりやすいでしょう。万が一、売上がゼロでも家賃は発生しますね。
売上(S)=変動費(V)+固定費(F)という公式を使います。
公式といっても、収支トントンだから、単に売上と経費が同額になっているということです。
ちなみに、カッコ内のアルファベットは英語表記の略です(S=Sales、V=Variable Cost、F=Fixed Cost)。
簡単な設例
仮に、売上(S)1000万円、変動費(V)300万円、固定費(F)500万円の拠点があったとします。
300万円と500万円を足した800万円でしょう!と思った方、、残念!!
まず、変動費を売上で割った変動比率を求めます。
この場合、V300万円÷S1000万円=0.3です。つまり、V=0.3Sになりますね。
給食費などの変動費は、売上のうち30%を占めるということです。いつも売上の30%。
損益分岐点の公式に当てはめると、
S=V+F
S=0.3S+F ※V=0.3S置き換えました。
0.7S=F ※0.3Sを左辺に移動。
Fは500万円だったので、
0.7S=500万円
S=500万円÷0.7≒714万円
約714万円が収支トントンの売上高になります。
趣向を変えて
今回は売上の目標設定のお話でした。
売上の目標設定もできますよ。
先ほどの設例を使いましょう。
途中の0.7S=500万円を使いますね。
仮に、売上から経費を引いたもうけを500万円だしたいとすると、Fに足せばOKです。
Fに何も足さないと収支ゼロの売上が算定されます。
0.7S=500万円+500万円
S=1000万円÷0.7≒1428万円
1428万円の売上があがれば、もうけが500万円になるという試算になります。
稼働率と組合わせて
この1428万円の売上を上げるには、どのくらいの稼働率じゃないといけないか?という観点で設定すると良いと思います。
稼働率が100%超えるのであれば、無理な設定ということになりますが、、
もうけの目標と稼働率を両にらみしながら、実行可能な予算編成をしたいですね。
本日も最後までお読みいただいて、ありがとうございました。